進路の一問一答
第三十七問:
『これをするのが好きというのはありますが、具体的に将来どんな職業に就けばいいのか、どのような仕事に就きたいかはっきりしていません。絵を描いたり、歌を歌ったりするのは好きですが、公務員になってしっかり働いた方が身のため?のような気もします。どうすればいいのでしょうか?』
仕事の選び方、職業選択についてです。
この質問の生徒は中学生なので、世の中で『働く』ことの意義や給料や稼ぐといった経済観念は、まだまだこれからです。
その後、高校や大学・専門学校に進学し、卒業する段階になると、会社や仕事を目の前にある選択肢から選ばなくてはいけない状況が生じますし、
また、逆も然りで、相手の企業や会社から選ばれるためにどうするか?という就職試験の対策や面接対策もしなくてはいけません。
そうして、お互いの合意を得て、初めて労使協定が結ばれ、晴れて社員として会社に勤務し、労働という貢献をし、給料という対価を得ることになります。
まぁ、中学生にその辺りの現実性を事細かに説いても、なかなかピントは来ないと思いますので、
次の三つの円の交わるところを意識して『仕事選び』を考えよう!という話です。
まず、一つ目の円は、自分の心が赴くままの『なりたい・やりたい』です。『主体性』といってもいいでしょう。
次に二つ目の円は、自分の『適性・能力』といったものです。『客観性』です。
最後は、三つ目の円は、『社会性』という、世の中から必要とされているものです。
これら三つの円が交わったところが、その人にとっての『天職』となるのではないでしょうか。
10代、20代の若い頃は、やはり『なりたい・やりたい』の円が大きくなっていると思います。
30代、40代になってくると、自分がどういう経験値を積んで、どういう能力があり、どう評価されているかを常に意識しながら仕事をするようになります。
まさに、仕事人として、脂が乗っている時期とでも言えるでしょう。
それが50代、60代になると、『なりたい・やりたい』から始まり、『向いている、向いていない』など客観的に自己分析しながらやってきたことを、世の中で役立たせる、社会貢献、恩返しといった想いも持ちつつ、仕事人としての集大成を意識するでしょう。
その歳、歳で意識しなくはいけないステージやテーマがあるものです。
しかし、学生・生徒である中学生、高校生はそのスタートラインに立っていません。
どんなコースでも選べて、スタートできるように準備する、トレーニングするのが、勉強、学習の意義だと思います。
当然、怠っていれば、それなりのコースしかなく、スタートのタイミングも自分では設定できないかもしれません。
しかし、いろんなポジションでのゴールを設定し、それに向かって怠りなく努力し、修練を積んだ人は他の誰でもない自分にぴったり合った『天職』が待っているでしょう。
まずは、目の前の事を一生懸命チャレンジし続けてみてはいかがですか?
自分のヤリタイ・なりたいが見つからない、分からない。どんな能力や適性があるのか分からない方は、はい↓の個別相談で、どうぞ👋