天職を見つけるツボ！

男女で違う高校生の進路での人気分野

近年、男女問わず高校生に人気が高い専門学校の分野は、まず医療系がトップにきます。それに続くのが、公務員や教育関連といった社会的に堅実なイメージの分野です。そもそも専門学校に設置されている学科、コースは社会的に必要とされている職種、業界に直結している分野が多いものです。

実は、その必要性という点とは少し違うのですが、現役高校生から、密かに、毎年根強い人気を誇る分野があるのです。それは、男子ならばゲーム関連、女子ならばアニメ・声優関連の分野です。『好きこそ物の上手なれ！』この言葉ほど、専門学校進学を希望する人にとって大切な心構えを表しているものはありません。

そういった意味からは、ゲームやアニメ、声優といったエンタメ系のコンテンツは高校生の日常に密着している存在なので、それを憧れの職業として視野にいれるのも無理からぬことです。

しかし、それらの分野を周りの大人に相談しても、なかなか理解や賛同を得られないのが現状です。では、いろいろなハードルを乗り越えて、自分の夢を実現するための職業選択で大切なことはなんでしょうか。

職業選択を成功に導く３つのポイント

進学、就職に限らず高校を卒業して、最終的な職業選択の指針となるのが、次にあげる３つのポイントです。

1【主体性】・・・自分自身のなりたい、やりたいがどれだけ具体的に明確になっているか。
2【客観性】・・・そのなりたい、やりたいが、自分の性格、気質と能力とどれだけマッチしているか。
3【社会性】・・・その仕事が実際に世の中で職業として認知され、必要とされているか。

この主体性、客観性、社会性の３つのポイントがバランス良く合致したところに、その人にとっての【天職の道】が開けてきます。この天職について、人気はあるがハードルの高い声優の仕事を例にあげて考えてみたいと思います。

声優・俳優を目指すことで鍛えられる能力とは？

この職種は1【主体性】の強さも当然のことながら必要ですが、2【客観性】の適性能力があるかどうかの方が大きな成功要因になります。さらに、この仕事に就くにあたり必要とされる資格がない為、実力に加えて運や人の縁といったものにも大きく左右されます。決して安定的な将来が約束されるものではありません。3【社会性】も必要不可欠というわけではありません。

しかし、芸能関係の業界は実力の有無もさることながら、挨拶や礼儀といった対人能力は絶対的に必要になってきます。

演技、アテレコやボイトレといったその仕事に必要な能力は鍛えられるのはもちろんのこと、
今、社会で最も求められているコミュニケーションスキルも、学びの期間といえども、自然と厳しく仕込まれる環境があります。

企業が学生に求める資質の上位に毎年、必ずランクインするのが【コミュニケーション力】です。企業にしてみたら、専門的なスキルのみならず、高いコミュニケーション力を兼ね備えた学生はノドから手が出るほど欲しい人材なのでしょう。

声優を目指す中で培われた、相手役との掛け合いや自己表現力が、就活になるとコミュニケーション力として評価されるのです。

天職への道へ向かって

自分が思い描いた夢にまっすぐに進むことは、とても大事なことです。しかし、思いもよらない、やむを得ないことで進路が変わることがあるかもしれません。それでも、本気で身に付けたことならば、意外なところで開花することだってあります。

大人が重きを置きがちな3【社会性】というのは、実は、とても流動的です。経済や社会の仕組みが変化すれば、今もてはやされている仕事が10年後には無くなっていて、想像もしない仕事が生まれていることだってあります。

たとえ、どんな未来がやって来ようとも、意欲をもって学び身に付けた技術、技能すなわち2【客観性】の適性能力は自らを助けるものです。芸は身を助くと言いますが、あなたはどんな芸を究めますか？

あなたの1【主体性】が問われます。