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進路・心理カウンセラーの学校選びと進路相談

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『感覚過敏』に由来するケースも少なくない発達障害と学習障害の事例

前回記事で学校選びの新しい基準として『合理的配慮』の視点を挙げました。今回は、合理的配慮を必要とするお子さんの多くにみられ、発達障がい、学習障害にも起因しているケースもみられる『感覚過敏』を取り上げてみます。

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前回記事で学校選びの新しい基準として『合理的配慮』の視点を挙げました。今回は、合理的配慮を必要とするお子さんの多くにみられ、発達障がい、学習障害にも起因しているケースもみられる『感覚過敏』を取り上げてみます。

 

人が日常生活を送るなかで、自分の周りに起きているものごとを認識しようとしたとき、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)と言われるようないくつかの感覚を無意識に組み合わせています。

 

たとえば、のどが渇いたので水を飲もうと冷蔵庫に向かいます。すると、

キッチンの方からいい匂いがしてきた(嗅覚)、

フライパンで何かを焼く音が聞こえてきた(聴覚)、

のぞいてみるとママが野菜と肉を炒めていた(視覚)、

コップは冷たく(触覚)、

水は美味しかった(味覚)。

 

そうやって五感を介して、自分の周りに起きていることを認識していきます。そういった情報がインプットされる中で、もう少しで夕飯の時間かな!?とか、あの番組が始まるのかな!?

宿題をやる時間はないかな!?

と意識を向け、次の行動などをイメージすることができます。

さて、その五感が過敏になると…

他の人にとっては、

いい匂いのはずが、→肉の血の臭いまでしてくる

炒めている音が、→外で騒いでいる子供の声と同じボリュームで混じって聞こえ

料理をしているママの後ろ姿に、→さっきまで見たテレビ画面が重なり

コップに触れた途端、→まるでドライアイスでも触ったかのように

飲んだ水も、→いつもと違う雑味を感じ

 

すべてが重なることは稀ですが、何か一つでも違和感があると他の人とは全く違った受け取り方をし、次の行動へのイメージが違ってきます。

 

これらが、学校生活や学習面で現れると

 

授業中に先生が話している声とグランドで体育をやっている生徒の騒がしい声が同じボリュームで聞こえる聴覚過敏の子もいます。

 

自分の視覚においては、静かな教室なのですが、聴覚は騒がしさのるつぼの中にいます。これが低学年だとグランドまでの距離感や空間認知の経験が乏しいので、パニックを起こします。

 

周りには静かな環境のままでそういったことが起こるので、ADHD的行動とみなされたり、パニック症候群の傾向ありとされたりすることもあります。

 

学年が上がるにつれ、周りの環境認知の経験が積まれ、症状が緩和されたようにみられるケースもあります。

 

こうした見た目で分からない聴覚過敏のお子さんの日常生活の中での特徴としては、

 

①      テレビなどのメディアから流れた曲、メロディーを1,2回聞けば、それらしく表現できる(アウトプットの上手い下手はありますが)。

②      人が言った言葉に対して、理屈っぽく捉え、こ難しい言い回しをする。

③      ADHDのように突飛な行動のように見えるが、実は、本人の決まった、こだわりのあるパータン化された行動様式がある。

 

などがあります。

 

視覚過敏のお子さんは、ディスレクシア(読字障がい)として見られることがあります。

 

日本語の横に並んだ文字は左から読みます。それが、自分の視線の真ん中(正中線)までは普通に読めるのですが、そこから右端まで視点がジャンプしてしまう。そして下の行の次の文章を読み始める…

 

それが、続くと書かれた文章の左半分は理解し、右半分はあやふやで推定してしまう。

 

たとえば、文章の上下で下半分が読めていないと途中までは一応の意味は理解しているということなので、文字を読み込むスピードが遅いということになり、その対応をすればいいです。

 

しかし、左右半分の理解は、日本語の特性上なかなか難しいものがあるので、分かったような、分からないような微妙な理解をみせます。

 

 

縦書きの文章の場合は、視線で追っている行の3行先以降を隠される(他の紙や自分の袖とかで覆われる)と読み進めない子や逆に前後の行は隠して、読むべき行だけを見せると理解が進みやすいケースもあります。

 

いずれにしても視覚過敏のお子さんは、国語の文章題が苦手とみなされます。一方、一度文章を視覚情報としていれたら、内容は理解していないにもかかわらず、まるで機械でスキャンした画像の如く記憶定着させるお子さんもいます。空所補充(穴埋め)問題はできるけど、登場人物の心情理解ができないケースなどがあります。

 

視覚過敏のお子さんは比較的記憶力が高い子が多いので、社会科、理科など記憶重視の科目は高いにも関わらず、思考力を求められる国語(記憶でできる漢字以外)や算数(記憶でできる図形以外)が苦手であるなど、教科間(同一科目でも章題間)で成績のばらつきがみられることもあります。

 

数例を挙げましたが、こういったことならば、これはこう!だからこういうことをしよう!というような病理学的な処方にはならず、あくまでも個別の特性に合わせたアレンジした理解と対応が必要になります。

 

感覚過敏については、本人にしてみれば生まれつきの感覚基準なので他者との比較で自己理解をすることは低学年においては難しいものがありますので、親御さんが注意深く、その子の行動様式を観察することが大事です。

 

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